マーク・シェリー
スコットランドを旅し、誰もが見過ごしがちな細部に目を向けること。そして、Edition 01へとつながった写真。
今その旅を振り返ると、最初に思い浮かぶイメージは何ですか?
旅を振り返って真っ先に思い浮かぶのは、ラノック・ムーアの広大な山岳風景の中に佇む白いコテージの姿です。そのコテージは、スコットランド・ハイランド地方のドラマティックな景観へと続く旅の始まりを告げる目印のような存在でした。
カメラを通してスコットランドを見つめ始めたとき、何か驚かされたことはありましたか?
レンズ越しに見て驚かされたのは、私たちが探索していた地域の圧倒的な広大さでした。
スコットランドという土地には、多くの人になじみ深いイメージがつきものです。どのようにして、独自の視点を見出したのでしょうか?
「誰もが知っているような当たり前のこと」を、まるでまったく新しいものとして捉えてみる――それが、私の制作活動における一つの手法です。そうした見方をすることで、私なりの解釈が生まれてくるのです。
広大な風景と、ごく小さなディテールの両方を撮影されていますね。これら二つの視点は、互いにどのような関係にあるのでしょうか?
広大な風景を撮影する際、私は対象を、線、形、トーン、色といった要素にまでシンプルにして捉える傾向があります。小さなディテールを撮影する場合も同じように、イメージをそうした基本的な要素にまで還元して捉えます。
このシリーズの作品には、雄大な風景と並んで、赤いマグカップやフェンス、風化したボートといったモチーフも捉えられています。そうした、より静かなディテールに惹かれるのはなぜなのでしょうか?
特定の色調や質感に対して、私はとても敏感なんです。何がそうさせるのか言葉でうまく説明できないこともありますが、直感的に「これだ」と感じるものがあるのです。
旅を続ける中で、被写体は変わっていきましたか?
いいえ、必ずしもそうではありません。ただ、いろいろと試行錯誤を重ねるにつれて、目の前の光景を捉えるアプローチは変わっていきました。
天候は、その場所をどのように捉えるかということに、どの程度影響しますか?
もちろん、天候や光は、私がその場所をどう見るかに大きな影響を与えます。その瞬間の雰囲気は天候に左右され、最終的にはそれがひとつの情景に命を吹き込むのだと思います。
行中の車内から撮影することには、綿密に構図を練った風景写真にはない、どのような可能性があるのでしょうか?
そこには、より高い即興性や、偶然の産物(ハッピー・アクシデント)が生まれる余地があります。走行中の車内では、何がフレームに入ってくるかを常に予測できるわけではないからです。
LISTEN WHILE YOU LOOK
Edition 01の撮影中、マークが共にしていた音楽。
後になって重要になった写真の中で、危うく撮り逃がすところだったものはありますか?
ええ、赤と白の道路標識の写真は、危うく見過ごしてしまうところでした。繰り返しのパターンを撮るのが大好きなんです!
単なる記録ではなく、記憶のように感じられる写真とは、どのようなものでしょうか?
私にとって、ある種の光や色調には、強く感傷を覚えることがあります。とてもさりげないものなのですが、なぜか心に深く残るのです。こうした要素には、たいていどこかノスタルジックな趣もあります。
コラージュの中で、ヘレナが着目したり、あるいは前面に押し出したりした要素で、驚かされたものはありましたか?
そうですね、色使いやトリミングといった手法を通じて、ヘレナが捉えた細部への視点がより際立っていた点に驚かされました。
スコットランドを訪れたことのない人に、このシリーズを通して何を感じ、理解してもらいたいですか?
ドラマティックな風景と同じように、何気ない小さな瞬間や細部にも、信じられないほどの美しさが宿っていることです。
FIELD NOTES
Edition 01からの写真。